ほうこうレポート

ほうようポケモン、こうもりポケモン。

チームで趣味のコミュニティや大会を運営することの難しさ

クロサナです。
これまでなんだかんだ色んな大会に関わらせてもらっていたのですが、8月末にあったポサリンピック2022の主催を最後にポケモンサークルでの運営活動をほぼ終了して次の代にバトンタッチしました。絶賛就活中です。

今回は運営総勢70人程度という規模、かつ全面オンラインという環境でポサリンピック2022を運営して感じたこと、および一線を引いて後輩を見守っていて感じたことを書き留めておこうということで筆を執りました。


本記事は「こみゅリポ Advent Calendar 2022」に参加させていただいております。
ゲームのタイトルを問わない様々な大会の主催者やコミュニティ運営さんたちが、毎日一人各々の考えたことを語っていくリレー形式の企画です。
ぜひぜひ他の方の記事もご覧ください。
adventar.org

追記
色々書いてたらすごく長くなってしまいました。適宜興味があるところからご覧ください。

チームでの運営はメリットばかりではない

個人での企画運営も運営チームを組んでの企画運営もそれぞれを経験してきて、今一番感じていることが「チーム運営にも悪い点がある」ということです。
この記事を読んでいる方の中には、コミュニティや大会などを何かしら運営している方も多いかと思います。そのコミュニティや大会は何人で運営しているでしょうか。

運営が一人の大会よりは、やはり運営が複数人の大会のほうが多いです。
複数人体制の運営が多い理由は様々あるかもしれませんが、ほとんどの場合「一人ですべての仕事を背負いたくないから」というのが主な理由だと思います。


「複数人で運営をすれば一人当たりの負担が軽くなる。だから運営をたくさん集める」
「企画やコミュニティを立てるならとりあえず運営を集めるところから」


割とよく聞くフレーズですよね。実際に決して間違ったことを言っているとは思いません。
余計に時間がかからなければ休んだり他のことを楽しんだりできますし、大規模な大会を一人で運営しようなんて腕が4本あっても足りません。

ただ、これらのことを「一人よりもチームの方が質のいい運営ができる」と勘違いしてはいけないというのが僕の言いたいことです。
もっと言えば、「一人の方が質のいい運営をできることもよくある」と考えています。

以下ではひとまず趣味大会の話に絞って考えていきたいと思います。
コミュニティも基本的には大会と同じだとは思っています。
違いについては本題ではないため、畳む形式で軽く触れておきます。

コミュニティと大会の違い

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コミュニティと大会の違いは当たり前の話ですが、「期間」です。
大会は基本的には一回やれば終わりですが、コミュニティは開設したところがスタート地点。
継続的に、言ってしまえば際限なく力を使うことを要求されるため、コミュニティの運営は軽はずみに受けられるものではないということは僕も身をもって感じています。
コミュニティは一回きりの大会よりも色々なことをより慎重に意識する必要があるため、コミュニティは大会の強化バージョンであるというのが僕の見解です。
実際に何十回と継続して開催されている大会は割とコミュニティに片足を突っ込んでいる節があるのではないでしょうか。

「質のいい運営」とは

そもそも質のいい運営がなんなのか、ということについて軽く触れておきます。
運営の質にも個々人の考え方や定義はあると思いますが、以下の3点が運営の質を考えるときの僕の評価基準です。

  • 参加者が楽しめているか
  • 参加者が不便を感じていないか
  • 運営に十分な余裕はあるか(運営は楽しんでいるか)

一つ目の項目はわかりやすいですよね。参加者が楽しむことが大会の目的なので、これが達成されていなければ意味がありません。


二つ目は参加したことによる楽しさよりも不快さが勝ってしまったら意味がない、という内容です。
例えば申請手順が煩雑で面倒だったり、決勝トーナメントへ上がる人の決め方に納得がいかなかったりなど。
「運営の質」に関する議論はこの点が焦点になっていることが多い気がします。


三つ目は参加者には正直関係のない話です。運営の質には含まないだろうと感じる方もいるかもしれません。
ですが、運営が死に物狂いで苦しんで大偉業を達成したからといって、それが「質のいい運営」であるとは言えないと僕は考えています。
理由は二つあって、まず一つが運営が大変そうにしていると参加者としても楽しみづらくなってしまうこと。人が苦しむことで自分が楽しんでいると知った時、あまりいい心地はしないと思います。二つ目は、一回きりならともかく、定期開催をするというのであればそう何回も無理はできないということ。毎度毎度身銭を切ったり、体力を消耗しながら運営するといつか限界が来てしまいます。


僕自身最初は1番上を、次に2番目を意識するようになって、3番目が大事だと思うようになってきたのは最近の事です。もしかすると僕が気づけていないだけで、まだまだ先があるのかもしれません。

チーム運営のメリットとデメリット

前置きが長くなってしまいましたが、本題であるチーム運営の是非について。

当然複数人で運営をするメリットは非常に大きいです。
一人当たりの負担を少なくできる。一人では手の回らない大規模な大会も開催できる。一人の運営では気づかなかったミスや良案に気づくことができる。
上げればキリがありません。

ですが一方で、「チーム運営をしていたからトラブルが起こった」という事例がないわけではありません。
いくつか具体的な状況を挙げてみます。

  • 自分はAの案がいいと思うけど、他の運営がBの案がいいと言うので企画はBを採用することになった。
  • 他の人の作業内容にミスが多く、修正作業に結果余計に時間がとられてしまった。
  • 他の人の作業内容にミスを発見したが、運営の雰囲気も考えて指摘ができないまま進んでしまった。
  • 作業をお願いしておいたと思ったら、相手も自分の作業ではないと思っていたため何も行われていなかった。
  • ある人に情報を伝えたと思っていたら、別の人にはその情報が伝わっていなかったためトラブルが発生した。
  • 運営の中で自分がやらなくていいと思っていた作業をやることになってしまい、やる気が出ない。


チームで大会を運営しているときには割とよくある話を並べてみたつもりです。

こういったことがあると、少し運営が嫌になったりしますよね。
嫌になった結果モチベーションが落ちて、面倒に感じたりすることもよくあります。
こういったことがなぜ起こるのか。
運営が一人ではなく、それぞれが自我を持つ複数人だからです(当然)。
わかりやすいのは、複数人だと自分が完璧に納得のいく企画を作れないことがある点。もしAの方が参加者がより楽しんでくれるのであれば、運営の質は一人であった方が高くなると言えます。
また、仕事をお願いしたり、仕様を確認したりといった情報伝達を行わなければならないことはチーム運営のデメリットです。一人の運営であれば情報は全て自分が握っているので、そんな事故は絶対に起きません。事故が起きなければ、参加者が被る不利益をなくすことができるので運営の質は上がることになります。



複数人で運営作業を行う、つまり自分の目の届かない範囲でも運営作業が行われているということはそれだけ運営の質が脅かされる危険があるということを今では身にしみて感じています。

そもそもチームだと仕事って楽になってるの?

どうしても書きたかったんですけど、冗長になりそうで、でも他にいい文脈がなかったのでここに畳んで置いておきます。コラム的な感じで見流してください。

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これ、嘘だと僕は思ってます。
もちろん適切に仕事を分担できれば負担は減らせるんですが、そもそも仕事の量が増えているということに最近気づきました。

というのも、「運営内で作業の分担を考える」「他の人の作業進捗を確認する」っていう仕事が新しく発生してしまっています。
数人程度のチーム運営であれば「僕はこれやっとくね」「じゃあ私はこれ」「俺はここ」みたいな感じでざっくり決められると思います。
ただ、運営も大所帯になってくるとそんな簡単な話でもなくなってきます。
大規模な場合は「この人にこの作業を任せて、あの人にはこれで……」と主催が指示をして、それに従って動くことになると思うのですが、これはやってみると案外面倒で神経をすり減らします。また、作業を渡した人が仮に忙しくて連絡が取れなかったりしたら、対応を考えなければいけません。自分の仕事を人に任せたと思いきや、「管理する」という仕事で手いっぱいになります。そりゃ会社に「中間管理職」という管理するだけの人が生まれるわけだと納得しました。
こういう面からみてもチームでの運営は決して完璧な手段ではないなと感じています。

チーム運営のデメリットが生まれてしまう原因

お気づきの方もいらっしゃるでしょうか。
複数人いるメリットの方が大きくない?
ここまでチームでの運営に色々とケチをつけてきましたが、これらは全部改善しようとすれば改善できるものです。
結局一人で運営する理由は「チーム運営に付きまとう面倒な問題がない」ことしかないんですよね。
完璧にコミュニケーションをとって、全員の意見が完全に一致したチーム運営は無敵です。
とはいうものの、現実にはこうしてチーム運営にトラブルが発生しているわけで。

ここからはチーム運営で発生するトラブルについて考えた原因をいくつか挙げてみたいと思います。
ここにある限りがトラブルの原因ではないと思いますが、チーム運営の難点をいくつかは克服できるはずです。

話し合うことの難しさ

複数人で企画を作るなら、ほとんどの場合は話し合って一つの企画を考えることになると思います。
この話し合いがうまく行かないことがチーム運営の厳しさその1です。
話し合いのトラブルにもいくつかあると思いますが、ひとまず簡単な構造である「意見が衝突してしまった場合」について考えてみます。
要するに「自分はAの案がいいと思うけど、他の運営がBの案がいいと言うので企画はBを採用することになった」みたいな場合の話です。
この状況を少し分解してみます。

  • お互い企画をよりよくしたいと思っている。
  • 企画をよりよくしようと取る手段が違う。
  • 手段が違う理由は、それぞれの着眼点・避けるべきことなどの認識が違うから。


つまり、お互いに認識の違う部分があるのにその違いを解消できないまま話が進んでしまったから不満が生まれたということになります。
しかも「企画をよりよくする」というゴールはお互いに共通です。
となれば解決方法はシンプルで、「ゴールは同じはずなのになぜ違う案ができてしまったのか」を衝突した二つの意見についてきちんと考えることになります。
A案はガチ層に楽しんでもらいたかったものだけど、B案はカジュアル層に楽しんでもらいたかったものだった、というようにそれぞれの案ができた理由を言語化することが大事だと感じています。
こういう風に思考の根底が理解できれば、あとは企画の趣旨に合うように案を選択してあげればお互いに納得ができるのではないでしょうか。
「今回はカジュアル層向けにしたいからBにしよう」みたいな感じで何とかうまく行きます。「カジュアル層向けにはしたくない!」という声が生まれれば、どうしてカジュアル層向けにはしないほうがいいのか……とお互いが納得いくまで考え続けるのが意見のすり合わせです。



というのが理想論の話でして。


実際はこの意見のすり合わせが全然うまく行かないんですよね。
うまくいかない原因として僕が実際に経験したものをいくつか挙げてみます。

相手の意見の理由を探るのではなく、否定してしまう(自分の意見の良さを主張してしまう)

これについては議論している人全員が気を付ければどうにかなるものです。

  • 自分の案を頭ごなしに否定されれば嫌にもなります。
  • 相手に自分の意見はここがいいぞといったところで、相手の意見もまた別の良さを持っているので比較ができません。

僕はこの辺りを念頭において、あくまで「相手と自分でどこの考え方が同じ/違うのか」だけに着目するように気を付けるようにしています。
この考え方に基づくと、「この結論に至ったのはこういう理由で合ってる?」みたいな確認の聞き方がすごく多いです。
これはこれでちょっと圧力になったりするのでそれも気を遣うんですが、とにかく相手と自分の思考ルートを理解している状態にすることが大切だと思っています。
思考ルート理解の過程で企画がどの方向に進むべきなのかを考えることになったりして、結果的に質の向上にもつながりますし。

だんだん抽象的な話題になってきて、どうしてかを考えるのが面倒になってくる。

これについては気持ちはわかります。
わかりますが、上述の通り思考ルートをきちんと理解できていないとお互いが納得のいく決断はできないので、運営の踏ん張りどころなのかなとも思います。
逆に相手が面倒に感じ始めたら議論はもうできない状態なので、日を改めるなどの方法を取ることになると思います。
僕の場合は面倒に感じているのを察したらきちんと面倒をかけて申し訳ないということは伝えていました。同じ面倒でも、相手が面倒に理解を示してくれているのがわかるだけで運営間のいざこざには発展しづらいかなと思います。

真偽判定不可能なところまで考えてしまい、立ち往生

これはやるところまでやりきったパターンだと思っています
理想的な話し合いの末には自分の経験に基づくものに理由が当たりがちなので、そうなると真偽は言えません。
より可能性が高そうな方に決めるという方法もありますが、僕は「運営という人格だったらどうするか」を基準にとって話すこともありました。
具体的には、その大会以外のメリットデメリットは一切考えない人格があったとしたらどう考えるかを考える、というものです。
「実際はこの人を知ってるから情状酌量の余地があるんだけど、大会という人格はそのことは知らないはずなので処分を下さなければならない」みたいなのがわかりやすい例でしょうか。
こうすることである程度参加者に公平な判断がしやすい気がしています。あくまで一つの手段です。



まとめると、それぞれの視野が違うからこそ起こる現象なので、お互いの視野を潰しあうのではなく、補い合おう、みたいなイメージです。

運営間の熱量の差

特に趣味コミュニティはこの問題が一番大きいと思っています。
趣味大会というのは結局趣味でしかないので、人生の中でやる必要はないものです。
それでも大会を開いてみんなが楽しんでくれるのは嬉しいからやる、というのが運営ですよね。
突き詰めると多くの場合人間は何かを得るために動いていて、同じ大会運営でも仕事であればお金を得るために動いています。
ですが趣味大会ではお金は降ってきません。
では趣味運営は何のためにやるのかというと、楽しさ/嬉しさを得るためです。
同じことを2回言ってしまっていますが、要するに「楽しさ/嬉しさ」が得られないのであれば趣味大会はやりたくないものに変わってしまいます。
さらに言えば、「楽しさ/嬉しさ」がただ得られるだけではダメで、「辛さ/苦しさ」というコストよりも多い「楽しさ/嬉しさ」が得られなければ趣味にやる気が出ません。
しかも、多くの人には大会運営以外にも趣味を持っていて、その別の趣味よりも大会運営が楽しくなければやる気は出ないわけです。

自分にとって「大会運営」が熱中している趣味であっても、相手にとってはのめり込むほどの趣味ではないことが多いです。
当たり前のようなことですが、これを認識していなかったために「相手が思っていたよりもやる気ではなくてイライラする」みたいなケースは多いはずです。
「運営を大きくするために新しくあまり接点のない人を運営に呼んだ」なんて場合には特に意識しなければならないポイントだと思います。

趣味大会である以上避けようもない問題ですが、解決策を探るとすれば僕は以下のような方法を思いつきます。

  • 自分がより多く力を割く。
  • 支払う時間/精神的コストが現実的な範囲での運営方法を目指す(効率を上げたり、理想を下方修正したり)。
  • 運営という趣味にハマらせる。
  • お金とまではいかなくとも、運営費からちょっとしたご褒美を捻出。

どれも「できればいいよね」程度の気休めになってしまいました。

「ちょっとしたご褒美」に関して考えたこと諸々

コラム的な感じ2です。

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本当に頼まれての宣伝とかではなく可能性を感じているだけんですが、すごく宣伝っぽくなってしまうので隠してお送りします。

大会支援ツール「Tonamel」のスポンサー機能をご存じでしょうか。
Tonamel公式ページの「機能と特徴」には以下のように書かれています。

実際の設定画面は↓こんな感じ。

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このスポンサー機能の、任意金額を設定できる欄に少ない金額を入れたりして、参加者が気軽に運営にありがとうの投げ銭をできるようにして、打ち上げ費などに使うという案を聞いたことがあります。

この案をうまく使えばちょっと運営のモチベーション維持がしやすくなるのではないかと睨んでいるものの、現状僕には使いどころがなく実現できていません。
スポンサー機能に限らず、参加者に任意でちょっとご褒美をお願いするくらいならやってもいいんじゃないかと感じています。参加者側もお礼を行動で表したいという気持ちがある人は割と多いはずです。

ぜひ熱量の差問題改善にいかがでしょうか。
以上、めちゃめちゃ宣伝っぽいけど本当に宣伝じゃない紹介でした。

情報伝達のミス

企業ですら困っているような問題なのでこれも解決はすごく難しいと感じています。
どうすれば絶対に解決できる、という正解があるものでもないのでなんとも言えませんが、いくつか僕がやっていたことを紹介します。

  • 議事録を取ることで満足しない

会議をしたりすると議事録を取ることも多いと思うんですが、議事録を取って終わりにしないように気を付けていました。
会議に来ていなかった人に「議事録のこの仕事やっておいて~」とだけ言うのではなくて、議事録を見ずとも作業が理解できるような文面で通知を飛ばしていました。
議事録の見落としなどがなくなること、相手が自分に作業をお願いされているとすぐにわかることが良かった点かなと思います。

  • 情報を伝達する場所を整理する

情報を見落とす理由には「その情報がどこにかいてあるかわからない」ことも挙げられます。
加えて、「他の人がどこに報告すればいいかわからないから情報が錯綜する」ということも原因です。

↓この畳んであるものは実際にポサリンピック2022で使用していた運営Discordサーバーの一部です。
「ブログの話題はここ!」「配信の話題はここ!」みたいなかんじで細かく指定してあります。

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こうすることで情報を受け取りやすくなるのはもちろん、相手が情報を伝える側になった時にもどこに報告すればいいかがわかりやすくなります。
個人的にはどこに投げたらいいかわからないときにとりあえず投げるチャンネルも作っておくのが好みです。その場合は情報を受け取った後、きちんと情報を分別してどこかのチャンネルに改めてメモするようにしていました。

必要な通知だけ受け取れる仕組みを作る

特に趣味大会の場合は義務ではないため、通知の全てを見るのは億劫になってしまいがちです。
自分に関係ない通知がバンバン送られてくると、だんだん通知をちゃんと確認しなくなります。
通知を見なくなれば情報の見逃しが発生する可能性が高くなるので、無駄な通知が多いことは潜在的に情報伝達ミスを誘発しているという考えです。

僕が大会/コミュニティ運営を始めるときに一番に手を付けるのはなるべく余計な通知を飛ばさないようなシステム作りです。
情報伝達の話に限らず、単純に通知がたくさんくると嫌になってしまうということもありますし、細心の注意を払うべきだと思っています。

↓実際にポサリンピックの運営サーバーで使っていたDiscordのロール。
各部門ごと細かく設定して、なるべく必要な人にだけ通知が飛ぶように設定していました。

Disordのデフォルトの通知設定を「@mention」のみにしていなかったり、すぐ「@everyone」で通知している場合は改善の余地ありだと思います。
もっとも、システム構築もまた時間のかかるものなので時間/精神コストとの相談ではありますが。

運営リソース・運営コストを考える

かっこつけた感じに横文字使って申し訳ないですが他に思いつきませんでした
これは最近になって僕が意識するようになったことです。
ここでいうリソース・コストは会場費などのお金の話だけではありません。
改めて分かりやすくすると、僕はコストを「運営が運営のためにつぎ込む時間、体力、精神力、お金、その他すべて」という意味で使っています。リソースの場合はつぎ込む物自体、みたいな感じです。


例えば理想的な結果を得る方法があっても、それに膨大な時間がかかったり、すごく億劫な手順が必要だったりする場合があります。
この場合僕は、自分たち支払うコストに見合った結果を得られるかを考えて採用を検討することをよく意識しています。


この中で「精神的コスト」概念はチームでの趣味大会運営においてとても重要だと考えています。
要するに、どうしてもやりたくないことはやらない、ということです。

理由は二つです。

まず一つは、趣味大会の運営は前述の通り趣味であることです。
精神的コストを払い続けると、運営が嫌になって、大会への向き合い方が雑になってしまいます。
仕事ではないからこそ、ここぞというとき以外は無理をしないで精神的リソースを取っておくことが大事だと考えています。

二つ目はチーム運営では自分以外の精神的コストも扱わなければいけないことです。
同じ作業に対しても感じるコストは人それぞれだと思います。
一人ならいくら無理しても自己責任ですが、人の精神的リソースも扱う以上はより敏感に精神的コストを意識しなければいけないと感じます。
具体的に僕がやっていることとしては、「任せる作業が大きな負担にならないかを確認する」「一度負担をかけた後は作業を肩代わりして休んでもらう」「作業の妥協ラインをみんなで話し合う」みたいな感じです。

作業の妥協ラインを話し合うことについては、お互いの認識をすり合わせて運営全体で意思を統一する、という前の話とも一致するでしょうか。
無理な精神的コストをかけさせてしまうと、勝手な作業の妥協につながりかねないという意味でもやはり大事だと感じています。

チームで趣味大会を運営することは正しいのか?

長々と書いてしまいましたが、結局一人で運営するのとチームで運営することのどちらがいいのかという話をまとめたいと思います。
僕個人の意見はこんな感じです。

「自分と波長の合う仲間だけで固められるならチーム運営するべき、そうでないなら一人で運営するべき」


理想的な環境を作ることができるならやっぱりチーム運営の方がいいです。楽です。
ですが、現実には運営の中で意見がぶつかったときに、突き詰めて深く考え抜きたいという人もいれば、深く考えるのが苦手で面倒という人もいます。
運営に熱量がある人もいればない人もいます。
そういった違いが嚙み合わなければチーム運営は上手く行かないなぁ、というのが僕の結論です。
全員の思考がお互いに理解を示せる範囲にあることがチーム運営をうまく行う大前提だと思います。

なので、冒頭の言葉を書き換えるとするならばこうです。

「チームで運営をしたいなら、自分と気の合う運営を集めるところから」

気が合うの定義は「同じくらい議論してくれる」「面倒だと思うラインが同じ」など様々だと思いますが、とにかく自分がコミュニケーションを取りやすい人だけを集めるのが得策だと思います。
逆に気の合う人材を十分確保できないのであれば一人で運営するべき、ということです。

趣味運営は仕事ではないので、運営を好みで選別してもいいんです。

おわりに

長々と書きましたが、結局のところ「人間関係って難しいよね~」というだけの話でした。
色々な大変さは付きまといますが、その分参加者に喜んでもらえたときは嬉しいです。
これからも「大会運営」という趣味を楽しみましょう。

こんなに長い記事を最後まで閲覧いただいて、本当にありがとうございました。

>o'ω'o<バイバインネ

















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